2012年6月28日木曜日

6月27日 スタジオ第10回 その2

その1の続きです~
思えばスタジオも10回目!!早い!!

論文輪読の前に・・・
先ほどのエルリンコンの民芸品紹介をしたいと思います(*^∀^*)


これはマクラメといって
小さいポーチみたいな感じです♪
かわいい♡♡
めっちゃ欲しいです(≧ω≦)
いろんな柄があるんですよ!!


このようにテディベアに三角形を使った
伝統の柄の衣装を着せています♪
かわいい~♡♡

すべて手作りっていうのも素敵ですよね^^
愛情のこもった民芸品たちです\(^o^)/

こういったものを10月7日のパラグアイフェスティバル
フェアトレードとして販売します^^
ぜひその際にお買い求めください♪
他では買えませんよ~(笑)


論文輪読

①「スラムの学校=ジャグリティ:識字教育から共生の教育へ」
永田佳之(1998)

途上国における教育問題
学校に通えない→読み書きができない→安定した職につけない
→収入が少ない→学校に通えない→~
という悪循環です。

今回論文で取り上げられているのは
「ジャグリティ=スクール」という学校の活動
ジャグリティーは「目覚め」という意味なのだそう。

ここではスラム街の子どもたちの現状に配慮して

・基礎学習の時間を半日にする(労働時間の確保)
・宿泊施設の提供(安全な寝泊ができる)
・TOカードの交付(他人から身を守ため)
・ディスカッションや劇(自らの置かれた状況を把握するため)

などの活動を行っています。

ところで非識字(読み書きできない)ということが
諸悪の根源なのでしょうか?

いや、そうではない。
読み書きは教育の”手段”であって”目的”ではない。
同じ教育を受けた者が
同じ境遇にある他者と知識を分かち合えるようになる「連帯」こそ
”目的”なのだ、と述べます。

最後に先生がコメントしてくださいましたが
論文の終わりにあった言葉について
みなさんにも考えていただきたいと思います。

「日本人ひとりの少額の寄付が他国の人々が直面している
問題を解決するのに役立っていると思い込むことは、
大変心地よいことである一方で、
みなさんの身の周りや社会で起きている
差別不平等に反対していく責任が、
みなさんにはあるということを受け入れるのは
非常に難しいことです。」
(日本ユネスコ協会連盟1995:83)


②「女性にとっての家族計画の意味と行動
ーニジェールの一農村におけるエスノグラフィーー」
堀井聡子(2011) 日本赤十字九州国際看護大学紀要第10号

家族計画
個人やカップルが、自分たちが望む子ども数や出産期間を決定し、
避妊具の使用や不妊治療などによってそれらを調整すること

この論文での研究目的は
ニジェールの農村部に暮らす女性にとっての
家族計画の意味と行動について
文化的な側面から明らかにすること」です。

ちなみにニジェール
先週講義をしてくださった小村さんが派遣された国です^^
詳しくは先週分のブログをご覧ください♪

低い避妊率・多産の傾向という特徴があり、
そのため妊婦死亡率が高い
また、都市部に比べて女性の就学率・就業率が低いため
家族計画の情報へのアクセスが悪い傾向があります。

なぜ多産なのかというと
・子どもが出稼ぎにでることを期待している
・子供を多く産むことでアルべーり(思慮分別のある理想の人)に近づくとされる
から

また「産後は母乳を2年間与えなければならない」
というコーランの教えにより
出産をフーザンラム(休息)しています。

こうして女性たちは「休息しながら生み続ける」=スペーシング方略
をとっていることが明らかになりました。

彼女たちにとっての家族計画とは
「休息しながら生み続けるため」ための調整
であったのです。

できることは
・男性や年長者の避妊に対する知識・態度を把握すること
・保健医療サービスの構築

近代的な避妊方法を導入するときには
・副作用などの正しい知識を提供すること
・個々人への対応など質の向上を目指すこと
・避妊具を容易に手に入れられるようにすること
が重要になります。

6月27日 スタジオ第10回 その1

こんにちは\(^o^)/
今日は

午前:小林さんのお話
午後:民芸品の紹介→論文輪読

という流れでした!!


小林由香里さんの講義

小林さんは先週の小村さんと同じく
青年海外協力隊として
パナマ共和国で2年間活動をなさっていた方です^^
京都弁がとっても素敵でした(*^ω^*)

協力隊に応募した動機は
幅広い知識を持った教師になりたかったから、だそう。

パナマ共和国について簡単に触れておくと、
公用語はスペイン語、宗教はカトリック
場所は


上の赤くなっている部分で
北米と南米の間に位置しています
”パナマ運河”で有名ですね^^

まず派遣されてから首都のパナマシティ(大都会!!)で
一か月間ホームステイをしながら
語学研修を受けたそうです!
こんな大都会が開発途上国なのか、と
疑ったほどの発展ぶりだったそう(笑)

その後派遣されたのは
首都から車で3時間ほどの位置にある
水のない村・エルリンコン

エルリンコンは「片隅」という意味で
そこからも都会との格差を感じさせられます。

水は決まった時間に出る(出ないときもある)水をためて使います。

物資も届きにくいので
ほぼ自給自足の暮らし。

蚊に刺されまくったり(現地の人は刺されないw)
部屋にサソリが出たり(!!!)
扉のないトイレに入ったり・・・(笑)

それは日本にいては決してできない体験でした!


現地で生活する中で小林さんが見つけた
自分にできること
それは

イレネ・バスケス協同組合の活動支援

これは団体名にもなっているイレネ・バスケスさんを中心に
民芸品を作る団体で、
その民芸品を開発・販売するサポートを始めました!

(民芸品の写真はその2に載せます^^)

最初はやる気のなかった彼女たちですが
徐々に注目を集めはじめ
新聞に取り上げられる頃には
自ら動くようになっていたそうです!!

小林さんが離れた今も
彼女たち自身で、活動を続けています♪

もちろんその裏では
小林さんたちの奮闘がありました。
時間を守られなかったり
約束を破られたり…と
数々の苦労を乗り越えてなし得たことです!!

このような貴重な体験談を聞かせてくださって
本当にありがとうございました!!!


恒例の写真撮影(笑)

この後
藤掛基礎演の1年生も含めて
小林さんとお話+人文祭の打ち合わせをしました♪

長いのでその2に続きますー


2012年6月22日金曜日

6月20日 スタジオ第9回 +α


スタジオで行われている文献輪読。
今回代筆を引き受けたので、+αとして書かせていただく次第でございます。


③「ドイツにおけるトルコ系女性の執筆活動とその受容
 -セーラン・アデシュとネクラ・ケラクを中心にー」

渡邊紗代/ペティーナ・ギルデンハルト(2011)

 

 

国民の9割がムスリムであるトルコ。
そんなトルコ人のうち200万人がドイツに移民しています。
現在のドイツ社会でもっとも注目されている課題の
一つである「移民」と「統合」。
それに関する著書があふれ、よく売れている中で特に目立っているの
が、「ムスリム女性」の関連書籍です。

その中でドイツ人読者に
1.在独トルコ人のコミュニティの在り方
2.ドイツ社会における理不尽さ
3.移民女性=弱い犠牲者 という認識
の三つに対する疑問を投げかけています。

ムスリム女性は何かを動かそうと自伝を出版し、
女性文学として女性に発表の場が与えられた一方で、
個々の作品というよりもムスリム女性のかわいそうな身の上話として
認識されることも。

結論としては、ムスリム女性関連書籍は

ムスリム女性の同情を呼ぶための身の上話の内容ばかりでなく

移民社会・ヨーロッパ全体に問題提起するものもあるということでした。


この発表の際最後の方で小村さんも参加してくださり、
質問等もしてくださいました!
ありがとうございました<m(__)m>

2012年6月21日木曜日

6月20日 スタジオ第9回 その2

さて、午後は青年海外協力隊に行ってらした
京都大学大学院在籍中の小村洋平さんにお話を伺いました\(^o^)/


小村さんはおよそ二年間
ニジェール(アフリカ)に派遣されていた方です

まずはニジェールについて紹介してくださいました!
ニジェールは


このオレンジになっている部分です。
7か国に囲まれているため
不安定な状況にあります。

サハラ砂漠の下に位置していて
降水量は、はっきりと雨季と乾季に分かれます。
乾季はまったく雨が降らず
雨季でも降水量は少ない。
水を得るためにも大変な苦労を強いられる地域です。

そして農耕と牧畜が両方行われている地域でもあります。

年間を通して暑く
なんでもデジカメが壊れてしまったとか・・・!!

公用語はフランス語ですが
日常で使われるのはハウサ語という現地の言葉
教育を受けていないため、フランス語が使われていないようです。

そんなニジェールの風景を
写真と体験談を踏まえながら
紹介してくださいました^^

家畜の群れ、井戸を汲む風景(家畜を使わないと汲めない)
食事、人々の生活などなど

役所といっても数人しかスタッフがいない現実などが
紹介されました。


次に青年海外協力隊(JOCV)の活動も紹介されました。

JOCVは、自分の能力・専門性を生かして
派遣された地域で2年間仕事をする事業です。
派遣先はアジア、オセアニア、中米、南米、アフリカなど。
資格がいるもの、そうでないものがあります。

まずJOCVの試験に合格すると
65日間の語学訓練に入ります
派遣される国で使われる言語(英語、スペイン語、フランス語、その他現地語)
をみっちり学び、
予防接種なども受けてから現地に向かいます。

小村さんが従事していたのは植林事業
これには資格は必要なかったそうです。
苗を安価に売ることで
個々人に大切に木を育ててもらうなど
工夫をしたそうです。
(日々の暮らしに忙しく、自分のものでないと育てる余裕がないのだとか)

余った時間でサッカー教室なども開いたそうです!
NGOを通して日本から送ってもらったサッカーボールを
いろいろな地域に配りました!
ボール1つでできるスポーツに
子どもたちも喜んだことでしょう^^

また、学会で発表したスライドも見せてくださいました!

こうして発表も終わり
質問TIMEでは

「事前に行われる言語の訓練は役に立ったか」
「大学院進学は前から決めていたのか」
「資格は必要なのか」
「JOCVに赴く前の仕事は役に立ったか」

など様々な質問が飛び交いました\(^o^)/
これまで漠然としていたJOCVの事業がわかり
より興味がわいた人も多かったのではないかと思います♪
もっとお話を伺いたかったです><


最後に全員で記念撮影!
小村さん、貴重なお話ありがとうございました!!

6月20日 スタジオ第9回 その1

今日は午前に論文輪読、
午後は青年海外協力隊に参加した小村さんのお話を伺いました!!

と、その前に、パラグアイの旅程の草案(仮)が配られました!
地名がわからず、みんな「?」って感じでしたが(笑)
パラグアイのことも知らないとですね(´・ω・`)

それから7月に、東日本大震災で被災した
福島県の子供たちのキャンプのお手伝いをするかもしれません!

では、論文輪読の振り返りをしたいと思います^^

論文輪読

①「インドネシア共和国における貧困と低教育水準
-その悪循環克服の試みー」
林陸雄



インドネシアでも貧困が問題になっています。

その貧困打開策として出された「貧者救済直接交付金制度」などが失敗し
さらなる貧困をもたらしただけでなく
栄養不足という問題も引き起こしました。

変わって、教育制度に目を向けると
不就学の子供が目立ちます。

教育を受けられない主な理由は、貧困のために学費を払えないからです
こうして、教育を受けられないと識字率が下がり
それが貧困の原因となります。
(例:農作物栽培のマニュアルを読めないために、
商品価値のない商品を作り続ける)
つまり

貧困低い教育水準貧困

という悪循環が見えてきます。
この打開策としては、教育だと言われています。

②「米軍介入10年のバランスシート 衰退か、革新か」
木下ちがや(2011),『現代思想2011年9月号』,青土社,p212~220

主旨
対テロ戦争の開始から10年を経て、過去の負債と未来のビジョンの
不確定さの狭間で、場当たり的な対応に終始している
「帝国」アメリカの現在について

最近のアメリカ軍の動向として
1、リビア内戦への介入
2、ビンラディン殺害
3、東日本大震災への支援
などが挙げられます。
しかし特に一つの目的があってなされたものとは思えません

1の目的は、イラク戦争以来失墜した
中東でのアメリカの威信回復、
そしてグローバルな人権の普及の推進だと言えます。
しかし、他国を無視してリビアだけの人権侵害を扱おうとすると
不平等である、など問題はありました。

2の目的は、膨れ上がった軍費に耐えきれなくなったため
ビンラディンという中心人物の殺害により
戦争を一度終わらせたかったのではないか、ということです。

3については、米は「トモダチ作戦」として日本を支援しましたが
主に力が注がれた仙台空港の再建を考慮すると
軍事的側面が強かったのではないかと思わざるを得ません。

このようなことからアメリカは苦悩しているのではいか、という見方に至りました。

③「ドイツにおけるトルコ系女性の執筆活動とその受容
 -セーラン・アデシュとネクラ・ケラクを中心にー」
渡邊紗代/ペティーナ・ギルデンハルト(2011)

この発表なのですが
筆者は諸事情により聞けていません><
他の人に頼むのでお待ちください♪

さて続きは「その2」で!

2012年6月16日土曜日

6月13日 スタジオ第8回 その2

「その1」の続きです!
引き続き論文輪読についてですが…
今回、南米でよく飲まれている「マテ茶」を紹介したいと思います(≧ω≦*)

マテ茶って何?と思われた方も
TVCMでおなじみの「太陽のマテ茶」は耳にしたことがあるのではないでしょうか?


こんな感じです!
ここからは

~~藤掛先生によるマテ茶のおいしい淹れ方・飲み方講座~~

①グァンパという容器(アロマのようないい香りがします♡)を傾けて
茶葉を斜めにいれる

②ひたる位のお湯(または水)をいれる

③ボンビージャと呼ばれる専用のストロー(写真の銀色のもの)で
かき混ぜずにそのまま吸う
※かき混ぜると苦くなるので、薄くなったときだけ

④ズズーと音を立てて飲み終わったら、セルビドール/セルビドーラ(男性/女性)に
水を入れてもらう

黙って他の人に渡す
※グラシアス(ありがとう)と言うとまずいということになる><

*この様子はYoutubeにもUPしたので
HPからご覧ください♪

なんでも南米では、マテ茶はアミーゴ(友達)を作るためのコミュニケーションツールであって
これを回し飲みしながら、会話を楽しむんだそうです!
素敵ですね\(^o^)/


というわけで全員で回し飲み!

「これ好き!!」
「ちょっと・・・」
箸の味がする」←みんな納得w

などなど、いろんな感想が飛び交いました(笑)

さてさて場が和んだところで再び論文輪読に移りたいと思います!


④「福島原発事故による被害構造」

主旨
原発事故による被害の構造を、避難対象地域などの類型をもとに
考察する

まず原発事故によって
各々が自然環境・経済・文化(社会や政治)のうち
どれかを選ばなければならない状況に陥りました。
選ぶものが違えば、人々は別々に暮らさなければなりません。

避難地域も指定され、地域社会は崩壊の危機を迎えています。

海岸線のある地域では、放射能汚染だけでなく
津波の被害も甚大です。
避難は早かったものの、何度も避難をせざるを得なかった人々が多かったそうです。

内陸部の地域は、津波の被害がなかったため
避難が遅くなってしまいました。
その原因としては
・国の対応の遅さ、
経済基盤を維持したい立場と人々の健康を守りたい立場の間での葛藤
などが指摘されました。

これらは現在進行形の出来事であるため
今後も調査をしていく必要があります。


⑤「Project for Improvement of School Management」

パラグアイでは、教育改革戦略として
「パラグアイ2000」(9年間の義務教育を100%に)を掲げていますが
現状は学習達成度は低く、多くが留年・中退してしまいます。
子ども=労働力、親の無理解、不適切な教育などが原因とされています。

そこで立ち上がったのが
対象地域の基礎教育校において学校運営・管理の改善を目指す
JICAのプロジェクト。(2006~2009)

これは私たちが以前行ったPCMの手法を取り入れたプロジェクトです!
(PCMについては5月23日の記事参照)

プロジェクトの評価は、以前の論文でもあった
妥当性・有効性・効率性・インパクト・自立発展性
の面から評価されました。

プロジェクトから得られた問題点と教訓としては

問題点
・校長に指導しても、すぐに退職してしまう→教育のやり直し
・保護者の理解が得られにくい

教訓
・資質の高い専任カウンターパート(現地で受け入れる場所)の配置による効果
・資金提供を伴わない学校運営の改善協力の有効性

など。


今回は論文輪読がメインで
多くのことを学んだTHE☆学(座学w)の一日となりました♪
来週も引き続き論文輪読をする予定です\(^o^)/

HPも随時更新していくので
そちらもご覧くださいー!!

6月13日 スタジオ第8回 その1

今日のスタジオは論文輪読メインです!!5人まとめて発表したので
なかなか大変な日でした><

と、その前に告知!!

10月7日(日)に、パラグアイフェスティバルが行われます!!
私たちも展示などをするつもりです\(^o^)/
民芸品なども出されて、楽しいお祭りになると思うので
ぜひご参加ください♪
詳細は後日!!

というわけで


論文輪読


①「緊急期の東日本大震災における
日本のNPOの外部者性からの考察」
桑名恵

東日本大震災後の支援では
海外で活躍するNGO・NPO団体も積極的に支援を行いました。
海外活動という経験を生かした迅速な活動ができた一方で

・被災者との関係づくりが難しかった
・ニーズを探るのが困難だった
等の問題点が挙げられました。
これについて、国際支援では
現地NGOによって、受益者のニーズを探ることができますが
今回は行政が中心だったので、
NGO・NPOが関わることができなかった例もあったようです。
援助において重要なこと、ニーズ調査や信頼関係構築を目指すため
努力が必要と言えます。


②「格差社会とジェンダー」

某著名人の講義風です(笑)

資本主義社会は、ある意味格差社会です。
そしてジェンダーは、「社会的につくられる性差」と定義されます。
日本では不当な格差をなくそうと言いつつも
いまだに格差は残っているというのが現状です。
これは海外と比べると、ひどいレベルにあたります。

たとえば男女の賃金格差の問題。
「男は仕事、女は家事」という言葉は
誰もが耳にしたことがあるのではないでしょうか?

これは女性だけのせいではなく、
押しつける男性側にも責任があると言えます。
また、戦後からの国の政策も影響を与えました。

結論として、現状を変えるために

社会運動を起こすべき
・利益第一主義の財政界を規制すべき
ということが挙げられました。

③「パラグアイ農村女性の
性と生殖に関する意識とその変化」
<農村女性の家族計画と「語り」と「実践」を手掛かりに>
藤掛洋子

この論文は
私たちのスタジオの教授である、藤掛先生の論文でもあります!!
パラグアイの出生率は、都市部より農村部のほうが多いというのが現状です。

そして人工妊娠中絶は違法とされているにも関わらず
闇中絶(ex.激しい運動からわざと出血をおこし、人工中絶する等)が
行われています。
その裏では望まない妊娠があります。
それには男性優位・女性は従う、という思想、
カトリックの教えから「※家族計画」は神の教えに背くとされる、
女性の身体に対する知識が浅い等の背景があります。

※職業、収入、住宅、年齢などの生活条件・生活目標を考慮して
産児数や出産間隔などを計画的に調整すること

終わりに、

文化尊重の立場
「途上国の女性たちは、生活のために望んで子供をたくさん産んでいる。
家族計画や望んだ性生活を送る自由や権利を推進する必要はあるのか?」


外務省の介入を主張する立場
「女性は子だくさんによる貧困で苦しんでいる。
家族計画や自由・権利を推進する必要がある」
という二つの意見がありますが、
はっきり二分化されるわけではない
という点を押さえなければならない、ということでした。

長いので「その2」に続きます^^

2012年6月10日日曜日

6月6日 スタジオ第7回 その2

論文輪読  

その1からの続きです!!
1をご覧になっていない方はぜひそちらもご覧ください^^
 
ちなみに論文は、検索すると出てくると思いますので、
気になる方はぜひ読んでみてください\(^o^)


①「青年海外協力隊におけるものづくりの意義」


タイトルのとおり、この論文では青年海外協力隊の活動のうち、
ものづくりに関することについて触れています。

論文の主旨

ものづくりキャパシティ・ディベロップメントに効果的であるか?」

ものづくり:原材料を二次的に加工して付加価値をつける手工業の中で、
主に家庭や地域で可能な生産活動のこと。

★ものづくりには、(協力隊や地元民)、モノ(材料など)、
資金情報(何を教えるか)が不可欠です!

キャパシティ・ディベロップメント:個人、組織、社会が、
自立発展する能力を獲得し、それを高め、維持していくプロセスのこと。

★近年の援助では、特に重要視されています。
 
つまり、支援が終わっても、地元民だけで継続して行うことが
できるものづくり求められているのです!

そんなものづくり活動は「教室型」「村落型」の二種類に分けられます。
それぞれの事例を見てみましょう!


①「教室型」のものづくり

ENFEFS(セネガルの職業訓練施設の一つで、設備の整った家政系の最高学府)
の事例。隊員4名が、アフリカらしい刺繍の考案、
セネガルの伝統刺繍「ブジュンブラ」の普及等の活動に携わったそうです。
 
成果

・“言葉の壁”の問題がものづくりの中で軽減された
・題材の選択肢が増やされた
 
問題点

・教えたことが書かれている本を貸せば人はいらないのではないか?
・現地の教師の仕事を奪っているのではないか?
・環境が整っていたからできただけで、他の地域ではやれないのではないか?
 
②「村落型」のものづくり

Keur Selle Kamara村でのE隊員の活動の事例では、
まず人の話を聞くという基本的なことから指導したそう。
そこからビーズ商品を作り、販売する方法を教え、
販路・運搬の支援もしたそうです。
 
成果

・村民が商売感覚を身につけ、その後も生かしている

問題点

・材料を集められない
・そもそも利益の計算ができなかった
(※村民の能力を見極める必要性がある)
 
結論

①②の事例のように、援助される側が自ら判断する機会が多く、
また新たな世界に踏み出すきっかけとなるので、
この活動は個人・社会のキャパシティ向上に貢献できる活動と言えます。
ただし問題点が多いのも事実です。


②「パラグアイの幼児教育改革(1)」

パラグアイは、地方に行くほど貧困がひどくなるという状況下にあります。

そこで今求められるのは

民主主義1992年、実質民主化)との共存性を高めること
国内の労働競争力の向上により、貧困を減少させること

具体策としては
教育の普及率、教育の質、教育制度の効率性・平等性の改善、教員の質的向上
など。

★教育の水準を底上げし,「貧困の連鎖」を断ち切るこが重要視されています!

国際的にも教育政策が行われており、一部紹介すると

子どもの権利条約〈1989
 →子どもにも権利があると定義

「万人のための教育」世界会議〈1990
 →2015年までに世界中の人々が字を読めるようになる環境整備を
  しようとする取り組み

パラグアイ国内でも教育政策が行われており、これも一部紹介すると

国家憲法〈1992
 75条「教育を受けることは社会的責任であり、各家庭、市町村などの自治体、
    そして国家政府がそれを保証する」

 など、他にも73・76条などで教育に関して述べられています。

教育基本法〈1998
  ①民主化の強化 ②貧困と差別階層の格差是正 ③全国民への雇用の提供
 が挙げられました。
 しかし、就学前教育は無償でも、義務、強制ではなく
「義務的」にしか定まっていないというのが問題となっています。

幼児教育の実際の現場においては、

「幼児教育・国内ネットワーク」2001〉が形成されています。
これは教育省と現場とのコミュニケーションと活動の連携・協力を
より滑らかにするシステムです。

そこから浮き彫りになるのは「就学率・質・公平さ」
問題があるということ。
特に教員免許を持っている教師は、全体の20%でしかないのだそうです。
これでは教育の質が下がったり、差が出たりしてもおかしくありません。

他にも公立学校は誰でも入れるが、質が悪く、
教師がいないこともあるという問題が。
それに対して私立学校にはお金持ちしか通うことができない。
都市と地方の貧困の格差を考え、
地方に気を配ったあり方が今求められています。


③「教育ODAの経験と課題」

ODA=政府開発援助(Official Development Assistance

国際貢献のために先進工業国の政府及び政府機関が
発展途上国に対して行う資金・技術提供による協力のこと。

このODAの評価基準となっているのが

DAC評価5項目

①妥当性 ②達成度(有効性) ③効果(インパクト)
④効率性 ⑤自立発展性

評価が高い順は②>③>①>④>⑤
しかし最も重要で、達成しにくいのは⑤自立発展性

たとえば学校という施設を建設することは②達成度ですが、
建設後に学校を運営・持続させる⑤自立発展性の方が現実的には重要です。
しかし⑤を達成するのは容易なことではありません。
日本の支援は②に偏ってしまい、最も重要な⑤には
あまり貢献できていません。

そこで必要なのが
ニーズにあった援助をするということ!
丹念に下調べし、地域に寄り添った援助をすることが
求められているということです。

★学校などの設備建設は教育改善のための“手段”ですが、
 “目標”にはなり得ないことに注意しなければなりません!

またハードソフトの両面からアプローチすることも大切です。

ハード:施設建設、資材の供給など
ソフト:カリキュラムの作成・配布、教員の育成と現職訓練、通いやすい仕組み等

特にソフト面への援助は、被援助国の人々の知恵として残るため、
長期的な効果が期待できます。

そして、住民に「自分たちの学校なのだから、自分たちで維持管理する」
という意識を持ってもらうよう工夫することが大切になってきます。



以上が長くなってしまいましたが、論文輪読のまとめです^^
発表した三人はお疲れ様でした!!
次週も論文輪読が続きます\(^o^)/

またこのスタジオのHP、ツイッター、フェイスブックもあるので
ぜひ見てみてください♪
右側にリンク貼ってあります!
(ツイッター、FBはHPから飛ぶことができます)

2012年6月9日土曜日

6月6日 スタジオ第7回 その1

今回のスケジュール

・パラグアイ旅程話し合い
・論文輪読
・100人村ワークショップ
・予定の確認


パラグアイの旅程話し合い

朝9時に集まって、先生のお知り合いである旅行会社の方と
パラグアイの旅程について意見交換しました^^

まずはお互いに自己紹介
そこで私たち一人一人がパラグアイに行く理由・目的を話しました

改めてみんなの話を聞くと
人それぞれ目的が違うんだな~と気づきました
たとえば

学校建設現場を見たい
貧困地域を見たい
南米全般・日系社会について知りたい
・サッカー交流をしたい
海外経験を積みたい

などなど♪
盛りだくさんですね!!
これだけのことを全部こなそうと思うと
8月に行くのは無理だろう、ということになりました><
航空券の値段なども考えて?になるかもしれません!!

先生が旅行会社の方と話し合って仮のプランを考えていましたが
本当に充実したプランになりそうです!!!
ぜひ参加したいと思います\(^o^)/
旅行会社の方いわく
「学生時代にしかできないプラン」だそう!!
楽しみです^^


論文輪読

今回も三人が発表しました!!
が、まとめてみたら長くなったので
これは「その2」に回します!


100人村ワークショップ

午後は藤掛基礎演の1年生と合流して
「世界がもし100人の村だったら」
という本を題材にしたワークショップを行いました!!

これは「人文祭」というオープンキャンパスの時に
私たちの学科が行う行事でもやる予定なので、
そのときはぜひご参加ください♪


まず「役割」の書かれたカードを一人一人に手渡していきます。
カードには性別、国、年齢、言語などの状態が書かれています。

ここから質問にしたがって分かれていきます!
たとえば「男と女、どっちが多いでしょうか?」という質問
男と女に分かれてみると・・・さてどうなったでしょうか?
これは自分で調べるか、実際100人村を体験して知ってもらいたい部分なので
この先結果は載せないことにします^^

他にも床に新聞紙を敷いて「大陸」を作り、
そこに乗ることで各大陸の人口密度を目で見て知ったり
(ある大陸は人が乗れないほどの仁国密度になりました><)

お金持ち・中間層・貧困者に分かれて
各グループにクッキーを配り(お金持ちには多く、貧困者には少なく)
身をもって「格差」を感じたりしました!!

最後は100人村の文章を見てから
ワークショップを通して感じたこと、反省などを話し合いました。
この経験をいかし、本番はより良いものにしたいと思います\(^o^)/ 


~その2に続く~



2012年6月5日火曜日

イベント予告!!!

こんにちは!


このスタジオの目標である学校建設にはやはり資金が必要・・・

ということで、

チャリティーイベントをいくつか企画しています。

その第一弾として今計画を進めているのが・・・

チャリティーコンサートです!!

日時(予定): 2012年 10月 11日(木)
場所(予定): 横浜国立大学 図書館1F メディアホール

演目はまだ未定ですが、

パラグアイハープの奏者さんが先生のお知り合いにいらっしゃるということで、
お呼びできたらなと思っています。

まだ予定の部分が多いイベントですが、
今のところ日時・場所は上記のものでほぼ決定です。

ぜひみなさん予定を空けておいてください!