2012年5月17日木曜日

5月16日 スタジオ第四回 その1

第四回の今日は、いよいよ論文輪読に入ります\(^o^)/
今回の論文輪読のテーマは「児童労働」

事前に論文を一人一つ選び
それを全員が読んでから
発表者が詳しく論文を説明する、という形をとりました。

発表後は事実確認と質問をし、
討議も行います。

では、3人の発表を簡単に紹介したいと思います♪


「発展途上国における児童労働」
草野昭一(1998-10-15),『奈良県立商科大学研究季報9(2)』,奈良県立大学,p27-47

児童労働の定義

「逃れようのない経済状況の中で、自らの健康や教育、
および心身の発達を犠牲にして働かざるを得ない子どもの労働」

今も児童労働は増え続けていますが
そんな児童労働と私たちは無関係ではありません。
先進国の利益のために、途上国で児童労働が起きている、という側面もあるのです。
(ex.欧米向けにつくられる高級カーペットづくりに携わる子供etc)

しかし、単に児童労働を禁止すれば解決する問題ではありません。
児童労働を禁止すると、働けなくなった子供がやむを得ず売春に走る場合があります。
子どもの労働力に頼る家庭・国も多く存在します。
(子供が労働力になるために出生率が上がる、という「児童労働仮説」も唱えられています)

ではどうすればいいのか?
発表では働くことの否定はできないが
労働環境の改善(裸足で働く子どものために、靴を集めて送るetc)に
貢献できるのではないか、という結論にいたりました。

②「ストリートチルドレン・働く子どもを対象とするインドのNGO活動の理念と実 際 : -NGOバタフライズの活動報告」
中嶋裕子,中島友子(2010-12-15),『近畿医療福祉大学紀要11(1)』,近畿医療福祉大学,p1-13

ストリートチルドレンの定義の一つ


路上で過ごす子供たち
(children in the street)
保護者がおり、昼は路上で働き、夜は家庭に帰る子どもたち。家はあるが家族を助けるために一日中路上で働き暮らす子どもたち。
路上で暮らす子供たち
(children of the street)
何らかの事情により路上生活をしており、親との関係は僅かながら維持している(親の所在は分かるが、ほとんど戻らない)子どもたち。
家族と一緒に路上で暮らす子どもたち。
孤児または、捨てられた子どもたち。

 国際人道問題独立委員会(日本ユニセフ協会訳)『ストリートチルドレン 都市化が生んだ小さな犠牲者たち』草土文化p31. 1988より作成

そんなストリートチルドレンを支援しているのが
インドで活動するNGO団体「NGOバタフライズ」です。

その基本理念は
子どもたちの「参加」と「発言」を重視すること。

働きながらも通える学び場を提供したり、子どもたちで組織を作るよう促したり、
世論に訴えたり…
そのような活動を行うことで、彼らが必要とする
「参加」「表現」「発言」する権利を保障しようとしています。
そして、彼らは自らに権利があることも知ります。

さらに子どもたちが貴重な労働力という存在であることを重視し
劣悪な環境下での労働を支持するのではなく
「生きるため」の仕事を肯定する姿勢が大事だ、ということでした。

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